「バザラ(伐折羅)」とは、薬師如来を守るため、甲冑に身を固め、憤怒の姿であらわされる十二の護法神「十二神将」のひとつです。奈良の新薬師寺の十二神将は制作年代が1駆を除き天平年間(729〜749年)の作で、心木に土を盛り付けていく技法で作られた「塑像(そぞう)」です。本堂内に、直径9m高さ90cmもの巨大な円形の須弥壇(しゅみだん)があり、その中央に座する薬師如来の周りを取り囲むように、ほぼ等身大の「十二神将」が外向きに並んでいます。土の素材を生かし、顔面の筋肉の起伏などが細やかに表現されています。口をかっと大きく開き、怒髪天をつくバザラは、郵便切手(500円切手)の図案*にもなっている人気の像です。
キャドセンターは2001年にこのバザラを三次元レーザースキャナを用いて計測し、デジタル化しました。様々な方向や角度から合計約120回もの計測を行い、そこで得た高精度な点群データを元に、バザラ像を三次元CGで再現しました。バザラ像の正確な三次元データは、将来、実像の修復に役立つだけでなく、例えば、そのデータを用いて光造形技術**でレプリカ像を作ることにも活用できます。さらに、2002年までに十二駆全ての像をレーザースキャニングし、三次元デジタル化しました。
注: * 国宝指定名称の迷企羅(メキラ)で記載されています ** 光が当たると硬化する液状の樹脂にレーザー光を 照射して三次元形状をかたちづくる技術
協力: 新薬師寺、身延山大学仏教学部仏教学科・長澤市郎教授
DVD「まぼろしの色彩を追って 〜天平のバザラに会いたい〜」
書籍「DIGITAL WONDER ARCHIVE BOOKS Vol.01バザラにホレた!」
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