Works 防災・教育訓練 板橋区「バーチャル水害避難訓練」WEBアプリ

CLIENT : 板橋区

 
東京都板橋区内を3D都市モデルとして精緻に再現した防災学習WEBアプリ「バーチャル水害避難訓練」を制作しました。
3D都市モデルを活用した防災学習アプリとなっており、住民はスマートフォンからアクセスするだけで、自分が暮らす地域を舞台にした水害シミュレーションを体験でき、直感的に避難行動を学習できます。

リアルな都市再現

3DCGで再現した板橋の街並みと水害シミュレーションの様子

国土交通省主導「PLATEAU(プラトー)」の都市モデルと当社の3D制作技術を組み合わせ、板橋区の街並みをフォトリアルに再現。自分が暮らす地域を舞台に防災行動を疑似体験することで、防災意識の向上を図ります

  • 独自技術による補完とリアリティ強化
    標準的な都市モデルは「形状の忠実さ」は担保されていますが、学習アプリで利用するには「街並みのリアリティ」が不可欠です。キャドセンターでは、PLATEAUの都市モデルをベースに、航空写真や現地資料をもとにしたテクスチャ生成、道路や公共施設のディテール構築を独自に実施。利用者が「自分の街」と直感的に認識できる表現に仕上げました。
  • 軽量化とモバイル最適化
    PLATEAUの都市モデルは高精細である一方、そのままではスマートフォンでの動作が重くなります。アプリ上での操作性を損なわないよう、データを最適化し、スマートフォンでも快適に動作する軽量化を実現しました。
  • 防災シナリオとの統合
    板橋の街並みを再現するとともに、浸水シミュレーションや避難ルートの表示といったインタラクションを組み込むことで、避難訓練を仮想的に体験することが可能となっています。災害リスクデータやシナリオ設計をモデル上に重ね合わせ、ユーザー操作に応じて動的に変化する仕組みを実装しました。
ユーザー操作に応じて変化するシナリオ

自分の街で学ぶ避難シミュレーション

開発段階においては、想定ユーザーとなる住民を対象にユーザビリティテストを実施。UIの分かりやすさや、操作のしやすさ、都市再現のリアリティなどの回答をもとにブラッシュアップを行うことで、幅広い年齢層の方々がストレスなく体験できる設計を行いました。
完成したアプリでは、舟渡・新河岸・高島平の各エリアを舞台に4つのステージを用意。ユーザーは実際の街並みを背景に、避難行動をシミュレーションしながら防災知識を深めることができます。都市モデルの現実感とシナリオごとのインタラクションが融合することで、従来の防災教材では得られなかった「自分の街で学ぶ実感」を提供し、地域のどこにリスクがあるのかを理解しながら避難行動を自分ごととして捉えられる設計となっています。

■特設ページはこちら
https://suigai-itabashi.tokyo/

本アプリのリリース経緯や背景などはTOPICSページをご覧ください。

credit

Producer : Daiki Nezu
Project Manager:Masaki Okamoto
Planner : Yosuke Shimomura / Osamu Furukawa
Creator : Makoto Ichinohe / Yuki Nakamura / Gajun Sou / Takemitsu Takagi / Risa Koga / Muneyoshi Sudo